決して諦めないでください
私が現在も治療中の加齢黄斑変性症について、同じような症状で悩んでおられる方の励みになればと思い記事にします。
この加齢黄斑変性症は治療をすれば治る可能性があるので決して諦めないで頑張って治療してください。
私の目の状態と原因について
それは、メガネを外して文字を見ようとすると文字を近づけて見ようとするのですが、両目では両目が寄る(ひんがら目)になるので片目をつむって、もう一つの目で見ないといけないような近い距離でないと見れないような目の視力です。
この強度近視が網膜を傷付けて加齢黄斑変性症になるようです。
近視になると、眼球が細長くなり網膜が引っ張られる状態となります。
これは、風船を膨らませ行き段々大きくなる状態と似ており、膨らませすぎた風船の表面はゴムが薄い所がところどころあるのが解ると思います。
それを網膜に例えると、その薄い箇所の部分が傷ついて、その部分の血管から血や血液成分が漏れ出して、あるいは網膜が押し上げられて映像が歪んだり陰が出来るようになるのです。
加齢黄斑変性症には種類があって、高齢により網膜が萎縮したり劣化したりするケースもあり、その場合は治療は難しいと聞いています。
ただし、見えなくなる速度もゆっくりです。
しかしながら、上記で説明した網膜から血や血液成分が漏れ出す症状の場合は、見えなくなる速さも日に日に見えなくなる場合もありますので、一日でも早く病院へ行く必要があります。
治療方法について
検査
最初に視力検査を実施します。その後アムスラーチャートで見えにくい部分や影になっている部分をチェックします。それが終わると瞳孔を開く目薬をされます。
次に、網膜の断層写真を撮影、血管に漏れがある可能性がある場合は造影検査を実施します。
この造影検査は腕や手の血管から造影剤を注入して網膜を観察する機器で状態を確認し写真を撮ります。
この造影検査は、たまに造影剤に過敏に反応される方がおられるので注意する必要があります。
病院によっては、造影剤の反応を手の皮下注射で反応を見るところもあります。
検査の結果が出て、黄斑変性症や網膜の血管から血や血液成分が漏れていると判断された場合は、現在ならアイリーア(この薬が無かったころは大腸がんの抗がん剤でも使われているアバスチン)を目に注射することになります。
注射前の準備
注射をする事が決定した場合、私の病院では注射する3日前から「ガチフロ」と言う目薬を差してくださいと指示されます。
これには、目の殺菌作用があり注射の時に目の中に殺菌がいない状態にするためです。
注射の当日に、めばちこや結膜炎になっていては大変です。合併症も出る可能性もありますから、必ず病院の指示を受けて、確実に従ってください。
注射当日
手術室に入る前に、数回目薬をさされます。薬の種類はちゃんと聞いていないので説明出来ませんが、その一つに点眼麻酔があります。
この麻酔により注射時の痛みを軽減させます。
これらの目薬が完了すると、手術室に入ります。
まずは、台または椅子で寝かされて顔の上に該当の目だけを開けた布をかぶされます。
その後、該当の目を洗浄(上見て下見て左右見てと言われて液体を掛けられます)。
その後、目の付近に消毒薬を塗られてから、該当の目の器具で固定して目が閉じれないように開かれます。
顔の上には、照明で目の部分を照らされますから、非常にまぶしいです。
指示されるように、一点を見つめて目を動かさないようにしましょう。
その後、注射器で白目の部分に注射され、薬を注入されます。
痛みは、目に少し圧力がかかり、何か少し痛いとも言えない不思議な感覚がして、ものの数秒で完了します。
私の場合は、眼鏡をかけていないと注射器そのものが見えないので針が迫ってくる恐怖はありません、また注射されたときは薬が目の中に入ってくるのが良く分かります。
その後、目に取り付けられている器具と布をはずされ、最後に目に殺菌用の薬(どろっとしたもの)を目にかけられて、眼帯して終了となります。
これらの手術(注射)については、初めてする方は非常に恐怖を感じられる方がおられると思いますが、一度でもやればそんなに怖くはありませんし、短時間で終わりますので安心して治療を受けてください。
私も最初、どのような事をされるのか非常に心配で超緊張状態で治療を受けました。
で、すんなりと注射が終わり安心した途端急に気分が悪くなり失神してしまいました。
これは、極度の緊張により血圧が異常に反応した結果、失神に至ったようです。
勿論、医師や看護師さんもびっくりされて、そのあと親切にしていただきました。(笑)
注射の後
注射が終了すると、帰宅できるわけですが、当日は眼帯を外さずお風呂も入らないでと指示されます。翌日は眼帯を外しても良いが顔は洗えません、眼帯を外した後は指示の通り目薬をさします。
翌日のお風呂は首から下のシャワーは可能ですが、洗髪や洗顔はダメなので濡れタオルで目に雑菌が入らないように注意して拭きます。
翌々日は制限がなくなりますのでお風呂や洗顔もOKです。
ただし目薬は無くなるまで差してくださいとの指示です。
見え方の変化
人にもよりますが、効果が出てくる人の場合は1週間以内に効果が現れています。
毎日毎日見え方に変化が無いか、改善していないかをチェックしておくと良いと思います。
ただし、毎日少しずつ改善するのでどれ程改善したかの判断は、治療前と今現在と言う風に比較できるようにしておく必要があります。
上記で説明したように、アムスラーチャートでチェックしたり、目のまばたきを何度も繰り返すと影の形が見える時がありますのでその形の変化を覚えておく事も方法の一つです。
さらにTVの砂嵐の状態を見ると網膜の痛んでいる箇所がわかりますので、それを見る方法もあると思います。映らないアナログ放送のTVをみると砂嵐になってますね。
EXCEL(表計算ソフト)で作ったアムスラーチャートです。
EXCEL(表計算ソフト)で作ったアムスラーチャートです。
アイリーアの注射の注射は毎月1回、3回注射して、その後様子を見て2か月に1回注射をすると
言う事例がありました。
私の場合は、それを信じて症状が出た時は、3~4か月で3回注射をしてもらいました。
一番最初に発症したときは、2回目の注射で効果が出てきましたので、1度で効果が出なくても諦めないでくださいね。
私の場合、左右の目が2度発症しています。
3回注射したのにその2か月後に再度発症して4回目の注射をしてからは、1年半経過していますが再発はしておりません。
ですから、その時の目の状態により改善の方法も異なるので、先生の指示に従うか自分で縁起を担いで何回するかを決めても良いと思います。
また、この病気は一度改善しても再発する可能性がありますので、定期的見え方をチェックして少しでも異変があれば病院に行くようにすれば、そんなに怖がることも無いと思います。
初めて発症したときは、失明する治らないと言われたので絶望感を味わいましたが、今では悪くなれば注射をうってもらうと治ると思う事にしたので心配はしないようにしています。
自分自身の発症事例
この病気が初めて発症したのは、49歳の時でした。
気づいたのは、TVを見ていた時に片目(左目)を閉じると映画の字幕の文字が途中で切れてしまっている事から発覚、それ以前に何か最近目が見にくいと感じていました。
そこで、慌てて近所の眼科で受診すると、近くの医科大学の紹介状を書いていただいて受診することとなったのですが・・・・・。
検査は造影剤による眼底検査と写真撮影と諸々。
診察結果は、「治療の方法が無い」。
診察結果に納得がゆかないので何度も「何とかなりませんか」と言うと、日を改めて再度検査を実施、まぶしい光を長時間に亘り当てられ写真を撮られ、まるで拷問と同じ状態。
で、結果はやはり「治療の方法は無い」と言われてしまい、「どうしても治療をして欲しいならレーザーでも打ちますよ」とのこと。
これを聞いて、絶望しました。
暫くは片目が見えなくなるかもと言う絶望感に打ちひしがれ、仕事も当面の間休暇を取り、家でダラダラと過ごしておりましたが、いつまでもこのままではいけないと思い、別の病院を探した結果、奈良県の天理市にある天理よろず病院を受診。
この病院は眼科が有名と言うことの評判は以前から聞いていたので行ってみようと決意。
診察jの状態は上記に記載している流れで行われ、検査結果については後日来てくださいとのことで病院を後にしました、
そして検査結果を聞きに行くと、「網膜に新生血管が出ており、そこから血液成分が漏れて網膜を押し上げているので見えにくくなってます」との事で、治療については現在試験中の薬である「アバスチン」を目に注射する事で改善の可能性があるので、それで治療しますかと提案がありました。
私は医科大学でも治療の方法が無いと言われていたので、半分諦めて診察を受けに来た状態だったので、わらをもつかむ気持ちで治療をお願いしました。
その時に使用した「アバスチン」と言う薬は大腸がんの抗がん剤でも使用されているとの事で、効果はガンの周りに発生している養分をガンに与えるための血管を枯れさせる物で、それが網膜の新生血管にも効果があるとの事でした。
新生血管とは、毛細血管など普通の血管が詰まってきたときに、その血管を補うために出てくる血管らしく、本来なら補う血管なので良い血管と思いがちなのだが、その血管は突貫工事の血管なので非常にもろく壊れやすい血管になってしまうらしいのです。
ですから、発生した新生血管はすぐに壊れて血が漏れたり、血液成分が漏れたりするらしいのです。
ですから、悪さをする新生血管を枯らすために使われるのが「アバスチン」だったのです。
また、この「アバスチン」は当時試験中であった事から、薬代は無料だったので金銭的には助かりました。
で、結果はというと。
2回目の注射で効果が現れ、3回注射を実施しました。
2回目の注射で効果が出た時は、本当に嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。
診察して頂いた先生が神様に見える状態でした。
それから、5年後今度は左目が見えにくくなり、病院を受診し、造影検査による新生血管の有無の確認を実施して頂きました。
結果は、その時は新生血管は発見できないとの事で経過観察となってしまいました。
でも、私の感覚としては見えにくのです。
その5か月後に再度造影検査を受けた結果、新生血管がある事が判明し注射を受ける事となりました。
右目の治療から5年経過していることもあり、目にうつ薬は新たに新薬として開発された「アイリーア」と言う薬に代わっておりました。
この薬は試薬では無いので1回注射を打ってもらうと3割負担で約4万5千円程かかりますので、3回注射すると約13万円程かかりますので、高いです。
この時も合計で3回注射をしてもらいました。
効果は1回目で少しずつ改善の兆しがあり、3回セットという認識だったので3回注射して頂きました。最終的には、影はほぼ消えたのですが、全体的に少し暗い見え方になってしまいました。
これは、当初見えにくいと言っていたころ、左目の見え方が黄色のセロハンテープ透かして見たような感じになっていたのが落ちついたが、色が若干残ってしまった風な感じだと思ってます。
それから、2年後左目が再発
その1年半後に右目が再発
そして、現在左目が再発し治療中です。
この病気の場合は、一度片目が発症すると必ず両方の目が発症すると言われています。
また、一度なれば再発の可能性もありますので、こういうものだと理解しましょう。
そして、諦めずにキッチリと治療に励んでゆきましょう。
テレビのアナログ画面(砂嵐の状態)